ビジネス・デザイン
「視点」をもつこと
「作り手の視点」としては新しい商品も、なにか伝えたいもの(コンセプト、価値、ストーリー)がありますね。
ますます重要になっています。
「買い手の視点」もあります。そこにも、販売やサービスにおいて、同様の伝えたいもの、買い手が知りたいこと、などがあります。
こちらもますます重要になっています。
2つの視点、というのは面白いものです。2つの視点がある商品は、心理的に「立体的」に見えます。
押し付けのないように
長い作文や、押し付けになってしまうと、窮屈で偏屈な印象を受けてしまいます。
伝えたいがために、伝わらないものになり、いろいろ力を入れても摩擦がおおく、消耗します。
買う人が、買う理由にならないことを押し付けていないでしょうか。
「力を入れて売る」のではなく、「売れる」
「力を入れて集める」のではなく、「集まる」
そういった引力が必要です。
引力が心に作用するのか、頭に作用するのか、お財布に作用するのか、という点はありますが、デザインは、ココロに作用するものです。
「デザイン」は、「コンセプト」(「価値」「ストーリー」 etc) を心理的に数秒で思い浮かべることができるようにするもの=引力をつくりだすもの、という使命があるように思います。
その(商品、企業、人)らしさ
現在は、(価格=X、品質=Y)といった市場のマップの中に、ポジションに空白を見つけることは難しいのではないでしょうか。
マスマーケットや既存マーケットを狙ったもの、というのは、感度の高い人からは支持されません。ビジネス上の観点からも競合しないこと、が大事ですね。
たとえば、Z方向に新しいベクトルをたてて、「空白を作り出す」ことが可能です。
埋まってしまった小さな市場、小さな間口と見える中に、「空間を作り出すこと」は、楽しいビジネスになります。
新しいベクトルをつくること、それが「新しい価値提案」「ビジネスとしての創造」です。
新しいベクトルは、作り手視点でも、売り手や、顧客視点でもなく、従来の市場平面のどこに建てるとよいか、というものではないのです。
自分の得意(=特異)なところ、やりたかったこと、が良いと思います。
おそらくは、個人の経験や欲求からくる独自の視点なのかな、と最近は思います。
新しいベクトルから、明解なコンセプトが生まれてくるでしょう。
コンセプトが明解であれば、デザインや戦略、サービスの内容なども自ずと(生まれる、思い浮かぶ、人が行動できる)と思います。
ビジネスの方程式
多くの人が、いくらにすれば売れるか、原価はいくら以下、というところだけで考えています。この値段だから、これくらいのサービスや商品で、となっているのですが、それでいい人はそれでいいでしょう。
ただ、市場が供給過多になれば、いくらにしても売れない、という状況になります。
価格というお金の数式を解くのではなく、価値という心の財布のヒモを解く必要があります!
買い物という価値は商品だけでなく、サービスを受ける空間(建物)、流れている時間、音楽、人、が総合して作り出すものです。